推し活と参加型の物語体験

ホロライブ9周年展示の「IF STORY」――推しの「もしも」に投票する楽しさ

OTHERLIFE編集部 · 公開

ホロライブ9周年の公式展示会が10月10日に開幕した。タレントの「もしも」にファンが投票する「IF STORY」を手がかりに、見るだけではない推し活の面白さを考える。

経緯・解説

9周年の公式展示会が東京・有明で開幕

展示会は2026年10月10日に開幕した。名称は「hololive Grand Reception ~感謝を込めた招待状~」。ホロライブプロダクションの9周年を記念する公式展示会として、テレビ朝日の発表に開催が記されている。

会場はEX STUDIO7だ。東京・有明のTOKYO DREAM PARKの7階に位置し、展示会の公式サイトでも東京会場として案内されている。発表では、ライブ衣装の再現展示とファン参加型企画が紹介されている。

出典:ホロライブ9周年を記念した公式展示会が本日、東京・有明のTOKYO DREAM PARKにて開幕! / hololive Grand Reception ~感謝を込めた招待状~|ホロライブプロダクション

経緯・解説

タレントが考えた問いに、ファンが投票する

「IF STORY」はファン投票型の展示だ。タレントが考案した「もしも…」の質問にファンが投票する企画として、開幕発表で説明されている。

投票結果は会場で発表される。発表ではこの企画を、タレントとファンが一緒に作り上げる特別企画と位置づけている。ここで確認できる参加の仕組みは、質問への投票と、その結果の会場での発表である。

出典:ホロライブ9周年を記念した公式展示会が本日、東京・有明のTOKYO DREAM PARKにて開幕!

編集部の考察

「推しを知る」から「推しの問いに答える」へ

この仕組みの面白さは、ファンが何かを受け取るだけでなく、自分の解釈を選択として差し出せる点にある。「もしも」と聞かれたとき、人は正解を探すとは限らない。普段の言動から似合いそうな答えを考えることもあれば、いつもとは違う一面を見たいと思うこともある。同じ問いでも、何を大切にして選ぶかによって、推しとの向き合い方が表れる。

恋愛ゲームの選択肢にも、これに近い楽しさがある。選ぶ前に「この相手ならどう受け取るだろう」と立ち止まる時間は、結果を見る時間とは別の体験だ。ただし、今回の投票を個別の恋愛ルートや一対一の対話と同一視する必要はない。むしろ、多くの人が一つの問いに答える形式だからこそ、自分の読み方を持ちながら、ほかの読み方も想像できる。

参加するときは、まず自分ならどんな展開を見たいかを考え、次にその理由を短く言葉にしてみるとよさそうだ。「らしさを感じるから」なのか、「意外な姿が見たいから」なのか。その違いを意識するだけで、投票は単なるボタン操作ではなくなる。推しの新しい情報を得ることだけでなく、すでに知っている姿を自分なりに読み直す時間にもできる。

出典:ホロライブ9周年を記念した公式展示会が本日、東京・有明のTOKYO DREAM PARKにて開幕!

編集部の考察

多数派の答えと、自分の解釈を分けて楽しむ

結果を見る場面では、自分と同じ選択が多かった喜びだけでなく、違う選択が支持された驚きも楽しめるだろう。自分には思いつかなかった可能性を知ることは、推しの見方を広げるきっかけになる。ただし、投票の多数派を、そのタレントの唯一の正解や本心として読むのは避けたい。集計が示すのは参加者の選択であって、人物像のすべてではない。

「もしも」の企画は、答えが一つに決まっても、想像まで一つにする必要がない。選ばれなかった可能性にも、自分がそこに魅力を感じた理由は残る。友人と感想を話すなら、どちらの選択が正しいかを競うより、「なぜそちらを見たかったのか」を交換するほうが、掛け合いとして豊かになりそうだ。異なる解釈が並ぶこと自体を、参加の成果と捉えられる。

また、問いに答えられることと、望んだ展開が必ず実現することは別だ。その境界を保つと、参加する楽しさと期待を押しつけない距離感を両立しやすい。今回の企画を味わう視点としては、投票の勝ち負けより、問いを受け取って考えた過程に注目したい。自分の答えを持ち寄り、ほかの人の答えにも余白を残す。それが、見るだけの展示とは違う物語体験につながるのではないか。

出典:ホロライブ9周年を記念した公式展示会が本日、東京・有明のTOKYO DREAM PARKにて開幕!

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確認に使った資料

作品の設定・発表・投稿の事実と、編集部の読み方を区別して紹介しています。情報の確認基準日は2026-10-11です。

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